ふたりの葛藤

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人気の少ない公園は、

思ったより紅葉がきれいで、

「なかなか綺麗だなあ」と彼。

そして、

付き合い始めの頃の都心の由緒ある庭園の話や、

一年前、最高に綺麗だった公園の話を懐かしそうにする彼。

ああ、

わたしとの思い出は、

彼の中でも大切な思い出になっているんだなぁ。

別れ話をしに来たのかと思っていたけど、

そうじゃなかったのかな?なんて思っていた。

場所を変え、

ふたりきりになり、たくさん話しをした。

おまえとのことは、

大切な思い出だし、後悔はしていない。

今も、おまえが思ってくれていることや、

おまえの存在は

自分の力になっている。

と。

おまえには誠実でいたいんだ。

家族も大事、おまえにも誠実でありたいなんて、

ズルいかもしれないけど、

おまえをポンと捨てたりはできない

彼は、ここ数年のわたしとのつきあいで、

家族を苦しめたかもと思い、

罪悪感でいっぱいになっているのはわかっていた。

だから、コロナ禍でもあったけど、

1年は、会う気にはなれなかったのだと思う。

そんなことしている場合じゃないと。

それなのに、

わたしが思い続けていることに驚き、

そしてやがて、会いたいという気持ちもなったんだろうし、

わたしがそれを望んでいることに、誠実に応えてくれたのだと思う。

しかし、それはまた家族への裏切り行為ともなる。

その彼の葛藤は痛いほどわかる。

わたしは、彼のご家族、特に奥様には本当に申し訳なく、

泣きながら彼に、それを伝えた。

反面、ワガママなわたしは

秘密の恋をまだ手放せないと強く思い、

涙が止まらなかった。

あなたの存在は、

わたしの生きる支えなの。

あなたがこの世に存在していること、
生きていてくれること、

そして繋がっていられることで、

わたしは生きていけるの。

そう泣きながら伝えた。

彼はうんうんとうなづきながら

聞いてくれていた。

去年は完全に潮時であったはずなのは、

わたしも彼もわかっていたのに…

※ おまえ…と記していますが、実際には彼はわたしを名前で呼んでくれています

Source: 女坂

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不倫ってそういうものかな

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ある方が書いていた一文。

『大事な人に首を傾げるのなら
 なぜあなたはそんな人と
 一緒にいるんだろう?』

どんな不倫も本気になったら
最終的にはそこに行き着くんだと思う。

例えば「妻にもう愛情はない」だと
「では、なぜ離婚しないの?」だし
「お前を大切に想ってる」だと
「なぜ、不倫のままなの?」。

彼女が言っていたことを思い出した。
夫が彼女に言った言葉だそうです。

『お前には愛情、妻には情がある』

彼女曰く、その言葉を聞いた時は
自分は愛されている、と思ったらしい。

だけど、発覚後も離婚しない夫を見て
夫の言った言葉の裏にあるのは
「自分には愛情だけだけど
 奥さんには愛情以外がある」
という意味だったと悟った、という。

つまり、愛情しかないから
いつまでも不倫の関係でしかない。

紙切れに意味があるとは思わないけど
結婚という確たる関係が成立してるから
例え、愛情が消滅したとしても
夫婦、家族の形は続いていく。

だからかな。
「結婚には一切興味ないけど
 子供を持つなら籍を入れたい」
なんて2018年の冬に言ってたのが
その1年後の2019年の冬には
「子供の話とか関係なく
 とにかく離婚してほしい。
 私をあなたの家族にしてほしい」
に変わったもんな。
Source: 妻日記

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いろいろな涙

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何も変わらないと感じた反面、

でも、このまま前のとおりの付き合いはできないこと、わたしはわかっていた。

それは、彼の現状が相変わらず大変なことがはっきりわかったから。

第三者なら、

不倫なんて、浮気なんてしている場合じゃないと、

絶対言う。

わたしから別れましょうと言えば

彼は、悲しいけど身を引く…と言った。

今は悲しくても重荷は軽くなるだろうから、

彼のためには別れた方がいいに決まっている。

懐石ランチを食べ、

紅葉の街をドライブし、

公園を散策し、

スタバてコーヒーを買い、

わたしたちの話は続いた。

近況報告も、

思い出話も、

そして、これからの話も…

お互いの気持ちも…

わたしは嬉し涙も悲しい涙も流すことになる。

Source: 女坂

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何も変わらない。

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1年ぶり…

彼を駅で出迎えた。

何度こうやって彼と待ち合わせただろう。

わたしが待つ方が多かったかもしれない。

駅だったり泊まるホテルだったり…

「久しぶり…」と彼。

(実はこのときはあまり聞き取れなかったけど、後で彼がそう言ったと言ってた 笑)

「お疲れ様。」とわたし。

2時間以上、電車に乗って来てくれたから。

彼の髪には白髪がチラホラ目立ち、

目の周りには疲れが見えた。

お腹も少し出たみたいだ。

わたしも努力してはいても老けたはずだからお互い様なのだけど、

彼はこの1年はは怒涛の1年だったから

相当のストレスを抱えて生活をしてきた。

ここに書けないことが彼の家族に起きて、

彼もそのストレスで病み、

彼の他の家族も大変な状況になっている。

それでも、家長として家族のために頑張ってきた。

ランチをいただきながらたくさん話しをした。

きっと彼は意図して明るく話していたんだと思う。

1年前までのふたりと何も変わらない会話のキャッチボール。

わたしが話すことにケラケラ笑ったり。

彼のいつもの話し方や、甘い声や、

会話の仕方は大好きなままだった。

何も変わらないふたりだと感じた。
Source: 女坂

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耐えて、そしてようやく。

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この一年頑張った。

人と話してても心底笑えなかった。

言葉に力がなかった。

仕事にも全力では取り組めなかった。

おしゃれしても虚しかった。

これからどう生きようかと思った。

でも、会える。

会いに来てくれる。

来週、会える。

夢みたいだ。

Source: 女坂

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自己肯定感と存在価値(夫)

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妻と彼女の自己肯定感を崩壊し
夫は自分の肯定感と存在価値を
確立している。

今、やっとそう気がついた。

罵倒しても逃げない妻。
不倫しても許してくれる妻。
不倫を受け入れてくれる彼女。
離婚しなくても離れない彼女。
優先なんかしなくても
全てを捧げてくれる彼女。

自分には、そこまでの価値がある。

夫は妻と彼女を持つ事で
自分の肯定感と存在価値を
保っているだけなんだろう。

誰かの大切な人になりたい。
一生、忘れられないような
存在でありたい。

誰だってそんな想いがある。

夫もかわいそうな人だ。

私と彼女を縛る事でしか
肯定感や存在価値を保てない。
Source: 妻日記

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自己肯定感と存在価値(彼女)

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既に守るべき家族がいる人が
自分を求めてくれる。

家族に嘘をつき、会いに来る。

ある時期までは、爆上がりだろう。

だけど、ある時を境に
サレ妻の私と同じように総崩れ。

離婚の話し合いをしてたはずが
自宅を買い替え、海外旅行に行き
帰省も年々減少する。
電話でさえも、折り返し。

だったら別れたい。
彼女も幾度となく夫に伝えたろう。

その度、引き止められ
自分は必要な存在なのだ、と
自分に言い聞かせてみても
家庭を最優先する様を見たら
更に肯定感は崩れるだろう。

いつだったか、彼女が言った。
私の人生には意味があるのだろうか?
彼にとって、私は何なんだろうか?

彼女の気持ちがよくわかる。

元には戻れないから
苦しくても先に進みたい。
だけど、夫がそれを引き止める。

その一瞬だけが満たされる。

それがこの先延々と続く。

この関係の先に
願っている幸せがあるのか?
Source: 妻日記

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自己肯定感と存在価値(妻)

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サレ妻になったから、ではなく
夫のモラハラが始まってから
私の自己肯定感はズタボロだ。

完璧に何をこなしても
褒められたり、感謝はない。

大したミスでもないのに
延々と罵倒され続けた。

自分がダメな人間としか
思えなくなった。

存在しない方が良いとさえ
思うようになった。

それが、サレ妻になり
離婚を望むようになった頃から
別の自己肯定感が崩れた。

不倫をやめられない相手がいて
なぜ離婚に応じてくれないのか?

婚姻で夫が得るメリットくらい
離婚してもくれてやるのに。

何の為に婚姻を継続したいのか?

勝ち組が得るような生活に
飼い殺しとも言えるかな。
Source: 妻日記

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ほっとした…

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ある仕事絡みの男性が、

わたしの地域に来るので、

一緒に食事をしないかと言ってきた。

わたしと一緒に飲みたいんだと、言う。

でも、

会社から許可が出なくて、

たとえふたりとはいえ、

会食はダメとのこと。

あー、ほっとした!

彼以外の男性と食事とか、

気乗りはしない。

しかも、

彼に会う前だというタイミングだからなおさら嫌だ。

その男性は残念がっていたけど、

わたしは心から救われた気分だ。
Source: 女坂

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一年前

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一年前のちょうど今日…になる。

想い出に残る紅葉デート。

あれから一年、長かったような短かったような。

あのデートは、本当に素晴らしかった。

その強烈な思い出は、

ときにはわたしを苦しくさえした。

落ち葉を踏みしめながら歩いた公園。

赤、黃、緑がむせ返るほど強烈で、

青い空も、遠くに見える山も、

景色がすべて素晴らしかった。

ふざけて笑い合ったり、

手を繋いで冷たい手を温め合ったり…

そのあとのランチや

ホテルで抱き合ったことも

その一日が、三日分くらいに思えるくらいパンパンに詰まった思い出だ。

まさかそれが、最後になるかもとは思わず…

最後になるなら、それはそれで良かったのかもしれない。

いい思い出でしかないから。

でも、もうすぐ会える。

また、思い出を刻んでいけるのだろうか。

Source: 女坂

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