5年目にもなると、
初めて…を思い出したりする。
今が幸せだからこそ、
育んできた、スタートが
ヒナが卵から孵った時のような、
そんな気さえするから。
だから、
思い出して、忘れたくないと思う。
初めて、肌を重ねた日に、
彼は、わたしを抱きながら、
「おまえが欲しい。。。」と言った。
カラダを捧げているのに、
おまえが欲しいだなんて、
変なこと言うなぁとその時は思ったんだけど、
今思うと、
カラダもココロも、
彼は欲しかったんだなって思う。
カラダだけの付き合いだってある。
少しだけのココロでも、
付き合っていけるかもしれない。
わたしの過去も少し知っていた彼は、
わたしを、心から欲しかったのかも知れない。
そのあと、
何度か抱くたびに
おまえが欲しい…
と言いながら、
わたしを貪った。
激しく、優しく、
貪った。
でも、
もう、今は言わない。
もう、
わたしのココロは、
完全に彼に持っていかれているから。
きっと、彼も、
それは、わかっているから。
でも、
彼が今恐れてあるのは、
ココロがなくても、
カラダを誰かに預けること。
でもそれはない。
彼以外に、
カラダを開く気は無いから。
夫にさえ、
指一本、触れさせないから。
嫌悪感が伴うことは、
したくない。
だから、
彼とだけ…
彼としか、しない。
Source: 女坂
