わたしの運転で、ランチに選んだ老舗の寿司屋に行く。
海の近くでまさに、地場のものだけの握り寿司。
下ごしらえが完璧で
店の雰囲気も良く、味も最高。
寿司好きな彼に喜んでもらいたくて、
日頃行かない海の近くのお店を選んだ。
ランチにしてはなかなかのお値段だった。
もちろん彼がご馳走してくれた。
誕生祝いだからと、ノンアルビールで乾杯もした。
彼は、
こんなうまい鮨食べたのはじめてだよ。
と喜んでくれた。
それから、
海の近くの公園へ。
晴れたら最高の景色を見られる場所。
波は穏やかで遠くの山までよく見えた。
平日なので人も少なくゆったりとした時間が流れる。
彼が突然話した。
「……早いと思わない?」と…
「ん?時間のこと?それとも年月?」
そうわたしが聞くと、
「年月…
だって6年以上だよ?」と。
彼はわたしとの歴史について思いをめぐらせたようだった。
この日の彼は、
明るく優しく、
そしてかっこよかった。
わたしの大好きな彼のままだった。
そんな彼がしみじみと、ふたりの過去のことを話し、
さらには今度の約束についてサラリと話す。
わたしたちは、まだまだ続くの?
わたしは彼の言葉と表情に
心は幸せの涙を流しながらも、
何でもないような顔をしていた。
空はずっと晴れていて、
波も穏やかだった。
今のわたしたちと、
同じ様だと思った。
Source: 女坂
