何の前触れもなく逝ってしまった父。
正直、私は、実感がない。
前夜、電話で退院後の話をしたし
何度も乗り越えて来ていたから
今回も大丈夫、くらいに思っていた。
入退院を繰り返していたから
家に父の姿がないと
「入院中」という感覚になる。
母も私と同じらしいのだが
一人残された母を心配して
夫がテレビ電話をかけてくる。
そして今日。
夫があるものを見せてくれた。
それは、母のための食器。
東京の自宅で使えるようにと
夫が内緒で買い揃えたらしい。
一人だけ違うのは寂しいだろうと
3人分の食器を買ったらしい。
私はこの4年弱、何度も夫に言った。
父に心労かけない状況になったら・・・と。
だから、私はどう切り出そうか?
夫の方から切り出して来るだろうか?
彼女との話し合いはどう行おうか?
そんなことばかり考えていた。
「実はね、食器を揃えたんだ」と
嬉しそうに説明する夫を見て
ありがたい気持ち、心が温まる気持ち、
申し訳ない気持ち、不安な気持ち。
とても複雑な想いでいっぱいになった。
Source: 妻日記
