あのふたり、仲良いよね。
付き合ってるのかな?
と、思われていた職場の年上男女。
あの頃、男は35歳、女は40歳くらいだったか。
男をサトル、女をミホ
としよう。
サトルは既婚。
子供二人。
ミホは既婚歴なしのシングルだった。
お世辞にも、綺麗とは言えず、
ガリガリで、無愛想だった。
サトルは顔こそ良くないが、
愛想がよくそこそこ人気はあった。
マメでよく気がつく人だったと思う。
このふたり、
最初は単に仲が良いと思っていたし、
ミホも、
「なんだかさ、わたしたち、付き合ってるって噂あるけど、違うんだよね〜。」
とことあるごとに否定していた。
わたしは、その頃結婚もしてなかったし、
まして不倫なんて、普通の人がやることじゃないと思っていたので、
その言葉を信じていた。
何より、
ミホが男に抱かれるのが想像つかなかった。
付き合うってそういうことでしょ?
なら、
それはないかなと。
しかし、ミホは、
付き合ってる人が他にいるような話をする。
「男と、ご飯食べに行った。」とか、
「どこどこの、ホテルに行った。」とか、
ときどき話す。
ふーん、彼氏いるんだな、って思ってたけど、
彼氏像がつかめなかった。
独身で小金も持っている。
彼氏がいても不思議はないな、
と思っていた頃、
いろんな噂が聞こえてきた。
サトルさんとミホさんを見かけた。
ふたりで車に乗っていたよ。
よく、県西部のパチンコ屋にいるよ。
サトルの家とは全く反対方向。
ミホの家の方角だ。
やはり、あのふたりは付き合っていると噂には続き、
もしかしたら、知っている人もいたのかもしれない。
趣味はパチンコでそれもあって、
仲が良かったのかもしれない。
数年経ち、
サトルは
そのうち、会社を辞めた。
辞めたのだが、
ときどき、ミホに会いに職場に来てきた。
長年の友人の顔して…
ミホも嬉しそうだったが、
そのうち、
来ても冷たい態度を取るようになった。
また来たの?
もう帰って…
と。
いったいふたりに何があったのか、と
純粋にわたしは思っていた。
続く…
Source: 女坂
