そうだ。
エレベーターに乗るや、
いい匂いがするな…
と、彼は言ってくれた。
いつもつける香水の香りと、
わたし自身の匂いが混じったのかな。
それが、最近はわたしの匂い…として
誰もが感じているものなのかな。
それとも、
彼だからこそわかる匂いなのか。
わたしも、
彼の匂いが大好きなのだけど。
最近ずっと使っている、彼のシャンプーか
ヘアケアの香り…
それが彼自身の体臭と相まって、
わたしには魅力的な香りになっている。
ベッドで戯れながら
彼の髪の香りをくんくんする。
それだけでも、
わたしの中から溢れ出る泉…
彼がやおらわたしの密園にふれると、
「なんでこんなに濡れてるの?」と驚く。
彼のそのからかいはいつものことだけど、
わたしは言った。
「あなたの匂いを嗅いでるだけで感じるの…」
本当にそう。
そしてふたりの香りが溶け合い、
やがてひとつの濃厚な香りを作り出す…
Source: 女坂
