静と動

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たくさんキスして、

抱き合いながら、

わたしは彼の首筋の匂いを嗅ぐ。

はぁ、あぁ〜〜、はぁ、ふがふがと…

悶えながら、嗅いでいると、

彼が「何やってるの?」と。

うん、この匂いが嗅ぎたかったの。

この匂いが大好きなの。
逢いたかったの。

そう言うと、

彼もまたわたしに甘い言葉をくれる。

「やっぱり…おまえがいい。」

はぁはぁと、わたしを貪りながら、

「この肌、このおっぱい、この〇〇こ…」

と続ける。

こんな蕩ける言葉は、

セックスを盛り上げるためのツールなんかじゃない。

むしろ、

前より、ずっと、熱い言葉は増えている。

もう、離れられないふたり。

静のときも、

動のときも、

くっついたままだ。

だから、

貪り合わない時でも、

ずっと身体を絡み合わせて抱き合っている。

腕枕の彼の身体の中に包まれて、

わたしはぎゅっとくっついて、

脚はお互いに絡ませている。

そんなときは、

背中をトントンと優しく撫でてくれている。

いろんな話をしながらも、

身体はスキンシップしたまま。

それが本当に心地よい。

熱くもなく、

ベタベタもせず、

ザラザラもカサカサもしない。

お互いに同じように感じている、肌。

そしてまた、

静から動に変わる。

彼の上に跨り、

身体を沈み込ませる。

脳天に突き上げる快感が走り、

泣くように喘ぐと、

「その声…その声もイイ……」

彼がまた、

甘く声を絞り出し、

わたしの耳に吹き込む。

わたしはもう、答えることなんかできずに、

彼の首に抱きつきながら

彼の上に腰を擦り付けていた。


Source: 女坂

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