
引用元: https://nova.5ch.net/test/read.cgi/livegalileo/1761775402/
今年のプロ野球のサプライズは、米スタンフォード大へ進学した岩手・花巻東高出身の佐々木麟太郎選手の指名だろう。
佐々木選手は高校通算140本塁打を放った左の大型スラッガーだ。高卒時にもドラフト上位候補だったが、アメリカの大学への進学を選んだ。今年5月までの1年目シーズンは、リーグ戦52試合すべてに先発出場し、打率2割6分9厘、7本塁打、41打点。来年も大学でプレーするとみられている。
こうした中、日本球界が動いた。ソフトバンクとDeNAが1位指名で競合し、ソフトバンクがくじを引き当てたのだ。
佐々木選手に関しては、ただちに独占交渉権の獲得とはならない。来年7月にメジャーリーグのドラフト対象も控えているからだ。何より、佐々木選手は来年2月から大学のリーグ戦に出場するため、ソフトバンクの交渉解禁の時期も来年5~6月にずれこむ。交渉期限は日本もメジャーから指名を受けた場合も同7月までとなる。
佐々木選手が指名を受けたメジャー球団と契約したり、そもそも大学でのプレー続行を望んだりした場合には、ソフトバンクは貴重な1位指名枠を無駄にするリスクがある。DeNAにもいえることだが、そのリスクを負ってでも獲得に動く価値があると判断したということだろう。
気になることは、佐々木選手と同じ学年で日本の大学に進学した選手たちとの比較だ。彼らは現在大学2年生で、プロがこのタイミングで指名することはできない。では、なぜアメリカの大学に進学した佐々木選手は指名の対象となったのか。
背景には、NPBとメジャーとの間において、メジャーの翌年のドラフトの対象となる選手は、その前年に日本のドラフトで指名しても問題がないことが確認されているからだ。報道によれば、事前に12球団にも通知されているという。
もちろん、佐々木選手だけが例外に扱われるわけではなく、オリックスがドラフト6位指名した米ジョージア大の石川ケニー投手にも同じように適用される。
個人的には、公平性とは何か-を考えてしまう。NPBとメジャーのドラフト対象のタイミングをそろえることなのか、と。むしろ、NPBの球団が佐々木選手をドラフト指名できる時期は、日本の大学に進んだ佐々木選手と同学年の大学生と合わせたほうが、フェアではないだろうか。
「時期を遅らせれば、メジャーに先に指名されてしまう」と反論があるだろうが、それはメジャーリーグがアメリカの大学生をどのタイミングで指名できるかの問題であって、そのことでNPBが足並みをそろえる必要があるのだろうか。
アメリカの大学へ進学した選手に関しても、同じく大学4年時のドラフト対象としたほうがわかりやすく、日本の大学に進学した同学年の選手とも条件は同じになる。日米の大学では入学時期の問題はあるだろうが、少なくとも、先にメジャーのドラフト会議が行われ、本人にメジャー志向が強ければ指名球団と契約をするだけの話である。日本の球団が交渉機会を失うかもしれないが、そもそもアメリカの大学へ行くという挑戦をした選手がメジャーのドラフトで指名を受けて米球界でプレーするのは自然な流れにも思う。
今回のドラフト指名に関しても、少なくとも佐々木選手がどのような意向を持っているのかは表には出ていない。佐々木選手がどうこうではなく、一般論として、メジャー志向があるのであれば、日本球界からの指名は迷惑な話だろうし、日本のプロ野球へ進むことを見据えてアメリカの大学へ進んだのなら、日本の大学に進んだ高校生と同じタイミングでの指名が妥当だろう。
日本の子どもたちの進路選択の幅は広がっている。海外への進学は野球に打ち込む高校生にとっても例外ではない。そんな中、あくまで日本の標準(大学4年時)に合わせるという軸はぶれないほうがわかりやすいのではないだろうか。
個人的には日本の大学生だろうが在学中に指名していいと思うけどな
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Source: なんJ PRIDE
上原浩治「佐々木麟太郎選手のドラフト指名、同学年との“公平性”を考える」
