今宮、柳田、藤井の代表入りを打診されながら…球団はクビを振らなかった?
2日、オリックスの福良GMがこう言った。
WBCには山本由伸(24)と宮城大弥(21)という左右の両エースに加えて、中継ぎエースの宇田川優希(24)まで派遣する。昨年の日本一チームとはいえ、エース格を3人もメンバー入りさせるのは大変じゃないですか? という日刊ゲンダイの問いに対してである。
WBCが大きな負担になるのは、野手以上に投手だ。
メジャー公式球と同じWBC球は、日本のプロ野球の統一球と比べて大きく、重く、そして表面がかさかさして滑りやすい。このWBC球に慣れるため、メンバーに選ばれた投手のほぼ全員がオフの間からWBC球を使ったトレーニングや投げ込みをしている。
■大きく重く滑りやすいWBC球
しかし、WBC球に慣れたつもりでも、ブルペンで投げるのと、実際に打者に対するのとではかかる負担は異なる。メジャーでプレー経験のある投手がこう言った。
「ボールの表面がサラサラして滑りやすいため、とにかく球が抜けるというか、上ずるんです。低めにコントロールしようとすると、どうしたって指先に力が入る。ブルペンと違って実戦は、ただでさえ力みがちですからね。最初に前腕の内側が張り、やがて外側の筋肉も張るようになった。それでも我慢して投げていたら、肘に炎症を起こしたのです」
大谷翔平(28=エンゼルス)や田中将大(34=楽天)が、メジャー1年目の前半戦で肘を痛めたのももっともというのだ。
ブルペンで投げているうちはともかく、25日には宮崎で壮行試合がスタートする。仮に米国の決勝まで駒を進めれば、約1カ月間、実戦で利き腕に負担をかけ続けることになる。その負担はとてつもなく大きいと言わざるを得ない。
そこへいくと代表に投手をひとりも送り出していないのが西武とソフトバンクだ。特にソフトバンクは「WBCに非協力的」と11球団から怨嗟の声が上がっているという。
近藤健介(29)、周東佑京(26)、甲斐拓也(30)と3人がメンバーに選ばれているが、いずれも野手。近藤と周東は外野の控えの位置づけで、負担が大きいのは正捕手候補の甲斐ひとりだ。
オフの補強は「ひとり勝ち」。7年50億円の近藤を筆頭に3年15億円で有原航平(30)、4年3億円で嶺井博希(31)、1年6.5億円でオスナ(27)、1年1.6億円でガンケル(31)……総額80億円で他球団が狙っていた選手を根こそぎもっていった。
「12球団ナンバーワン」の選手層はさらに厚みを増したにもかかわらず、WBCには選手を出し惜しんでいるようなのだ。少なくとも福良GMの言う「みんなで盛り上げていく」というムードがあるとは思えない。
その福良GMにソフトバンクの投手が侍ジャパンのメンバーにひとりも入っていないことについて聞くと、「そうだよねぇ……」と、こう続けた。
「大関(友久=25)とか藤井とかいるけど、そのへん(なぜメンバー入りしていないのか)は分からないからね。そこはボクには何とも言えませんよ」
■キャンプ2日目にしてアクシデント続出
ソフトバンクの選手総年俸は昨年まで3年連続12球団ナンバーワン。カネをかけて優れた選手を集めておきながら、2年続けてオリックスに煮え湯を飲まされている。
それだけに今季は何が何でも優勝したいに違いないが、WBCに対してソフトバンクと似たような姿勢だったのが、2009年の中日ではないか。
落合監督のもと、04年から07年まで優勝2回、2位2回だった中日が、08年は首位・巨人から12ゲーム離された3位に転落。翌09年はWBCに選手をひとりも派遣しない徹底ぶりでシーズンに臨んだものの、またしても巨人に12ゲーム差をつけられて2位に終わった。
ソフトバンクは2日、森唯斗(31)が右内転筋痛、藤井が新型コロナ陽性者との濃厚接触が確認され、練習を途中で切り上げた。さらに近親者が死去したガンケルが米国に一時帰国することになった。
キャンプ2日目にして早くもアクシデントに見舞われたが、仮に今季、優勝を逃すようなら、それこそ赤っ恥だ。
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Source: なんJ PRIDE
【なソゲ】ソフトバンクはWBC選手出し惜しみ、総額80億円の金満補強…これで今季V逸なら赤っ恥!