来季の去就が注目されていた西勇が重大な決断を下した。この日、保有する海外FA権を行使する意思を、球団に通知して申請書類を提出。熟考の末に選択した道は権利を放棄して残留する異例の「宣言残留」だった。来季も猛虎の一員として悲願達成を目指す熱い思いを明かした。
「気持ちは固まりました。阪神で優勝したい。いろいろ考えた中で、その思いが一番強く、最後まで心に残った。阪神で(野球人生を)終わる覚悟でいるので、権利を持っておく必要もない。そのために行使しました」
阪神移籍4年目の今季も開幕から最後までローテーションを守り抜いた。先発として、チーム最多の24試合に登板した青柳に次ぐ23試合に登板。レギュラーシーズンでは9勝9敗ながら、防御率2・18はリーグ2位を誇った。完封数もリーグ最多タイの2回。「イニングイーター」の愛称にふさわしいフル回転ぶりで148回1/3を投げるなど5年連続で規定投球回数に到達。V奪回は逃したものの、投手陣の中心としてチームを支えた。
数字が証明するようにプロ14年目の今季も抜群の安定感は健在だった。その姿を阪神以外の球団も高く評価。11月10日には32歳となるものの年齢も若く、シーズン中から両リーグの複数球団が本格調査を進めていた。権利を行使すれば複数球団が獲得に乗り出すことは確実視されていたが、一方で阪神も流出阻止へ向けて残留交渉では全力で慰留。正式な契約合意には至っていないものの他球団とは交渉せず、残留する意向を固めた。
「球団からは条件ではなく熱い思いを伝えていただいた。とにかく(交渉役の)嶌村(球団)本部長、(査定担当の)横谷さんらの存在が大きかった。当時、矢野監督だったから阪神にきた。監督が代わってもやるべきことは変わらない」
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Source: なんJ PRIDE
里崎「西勇輝、FAします。阪神から出ます。」西勇輝「宣言残留します。阪神で終わりたい」