引用元: https://tomcat.2ch.sc/test/read.cgi/livejupiter/1637646938/
従来の金属バットは禁止。変化球は2種類まで。大阪で創設され、全国へと広がっている高校野球のリーグ戦「Liga Agresiva」には独自のルールがある。異色のリーグを提案したのは元甲子園球児。高校野球の変革を目指す挑戦には、子どもたちの可能性や将来を考えたブレない理念があった。
2015年、大阪にある6つの高校からスタートした「Liga Agresiva」。その後、リーグの理念に賛同した長野県や新潟県へと広がり、今では13都府県の約80校が参加している。
秋に開催し、各地にはローカル・ルールも。例えば大阪の場合、ダブルヘッダーの時は、それぞれの選手が1日で12イニングまでしか出場できない。県によっては、1試合で12人以上の出場や、再出場できる「リエントリー」といったルールもある。
地域の“個性”を生かしながらも、理念と基本的なルールはぶれないように意識。新潟・明訓高では甲子園に出場し、リーグを主導するNPO法人「BBフューチャー」の理事長・阪長友仁さんは「大事なのは、選手や指導者が、なぜリーグをやっているのか意義や理念を理解して共有することです」と強調する。
勝利を目指しながらも、それ以上に選手の可能性や将来を広げる。理念はシンプルだが、高校球界への問題提起にもなっている。リーグ戦にしたのは、より多くの選手が、より多くの時間プレーする機会をつくるため。未来を見据え、リーグ共通のルールが設けられている。
○従来の金属バット禁止
試合で使用するのは、世界的に広く使われている反発の弱い米国製の金属バット「BBCOR」か、木製バットに限られる。阪長さんは「日本のバットは飛びすぎるので、本来なら外野フライになる打球が外野の頭を越えていきます。そのため、打者は必要な技術が身に付かないかもしれません」と説明。投手は長打を警戒して変化球を多投する傾向にあり「直球を磨く機会が失われますし、肩や肘への負担も大きくなると思います」と言う。低反発の金属バットになれば、打者は芯でとらえる技術を磨く。一方、打球が今よりも飛ばなくなれば、投手はストライクゾーンで勝負しやすくなるため、球数を抑えることができる。阪長さんは将来を考えれば、打者にも投手にもメリットが大きいと考えている。
○投球数と登板間隔
肩や肘への負担は、投球数によっても変わってくる。エースがマウンドを守り抜く姿は見る者の心を動かす一方、米国を中心に将来への影響を懸念する声が上がっている。日本でも近年、球数制限の導入は進む中、それに先立って「Liga Agresiva」ではルールを設けた。投手は1試合100球までで、50球以上を投げた場合は中1日を空ける。約8年間、世界を回って各国の野球を見てきた阪長さんは「日本の中学生や高校生は、明らかに投球数が多いと感じています。理由のひとつは、連戦が避けられないトーナメントだからです。子どもたちの将来を考えるとベストではないので、このリーグのルールが広がっていけばいいなと思います」と語る。
○変化球の種類と割合
リーグで認められているのは、カーブとチェンジアップの2種類。阪長さんは「色んな考え方がありますが、若い年代からスライダーやフォークを投げると肘を故障するリスクが高く、直球が伸びなくなると考えています。カーブとチェンジアップを投げられない投手は、リーグ戦を習得の機会にしてほしいです」と意図を説明する。また、変化球の割合も25%ほどと決められている。試合中、厳密に直球との比率を計算しているわけではないが、それぞれのチームが意識を共有している。
リーグ発足から6年。現在の高校野球に風穴を開ける挑戦に、共鳴する指導者は増えている。「今、当たり前にやっていることが、子どもたちの将来のためになっているのかを考える機会をつくるのは意義があると思っています」と阪長さん。日本ならではの高校野球文化を継承しながら、変革に挑んでいる。
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Source: なんJ PRIDE
リーグ戦・スライダー&フォーク禁止・・・異色の高校野球、全国に広がる