トリよ、さらば! 球団から引退勧告を受けた阪神・鳥谷敬内野手(38)が31日、巨人戦(甲子園)の試合前に、今季限りで退団することを明らかにした。現役続行の意志が強く、今後は移籍先を探す見通しだ。この日は代打で待機していたが、出場機会はなし。試合は中谷将大外野手(26)が七回に決勝ソロを放ち、4-2で勝利した。
8月最後の日に、4万6788人が詰めかけた伝統の一戦。その試合が始まる前のことだった。29日に揚塩球団社長から引退勧告を受けていた鳥谷が、タテジマを脱ぐことを明言した。
試合前の練習後、球団施設内の控室。約50人の報道陣を前に約5分間、淡々とした口調ながら独白に近い形で言葉をつむいだ。虎ひと筋16年目。前日30日の同戦後にも「自分がどうするのか、まだ全然考えていない」などと語っていたが、改めて“会見”の場を設けたのには理由があった。
「きのう(30日)も帰るとき、たくさん自分のタオルを広げて、今まで以上にたくさんの方々が広げている姿を見て…」
29日に球団の揚塩社長、谷本副社長兼本部長、嶌村副本部長と行った4者会談の中身も明かした。「『引退してくれないか』と。来年以降のことについては一切なかった。事実上の戦力外という感じ」。年俸4億円の5年契約最終年は、ここまで56試合の出場で打率・208、0本塁打、0打点。来季39歳でもあり、選択肢は引退か、他球団へ移籍しての現役続行か。「いろいろ考えながら決めていきます」と明言を避けたが、決意を固めているもようだ。
関係者によれば、会談で「他球団へ行きます」と即答し、周囲にもその思いを伝えたという。球団は引退後のポストについてのプランも温めていたが、本人の現役続行の意向が強く、その話し合いまで至らなかった。
すでに使い慣れたロッカールームを整理して、荷造りを開始。歴代2位の1939試合連続出場に、通算2000安打も達成。輝けるキャリアに加え、球界随一といわれる練習量や野球に取り組む姿勢は、若手の何よりの手本になる。獲得に乗り出す球団が現れても、おかしくはない。
「クライマックスシリーズに出れば、優勝のチャンスも出てきますし、そこを一番に考えて。しっかりチームに貢献できることを常に考えながら、やっていきたい」
この日は七回に代打でスタンバイ。走者が出れば打席に立つ予定だったが、出なかったため中谷に譲った。その中谷が決勝弾でヒーローに。試合後は、口を開くことなく引き揚げた。虎でのレギュラーシーズンは、残り21試合。移籍を模索する鳥谷にとっても、他球団に向けた重要なアピールの場になる。
FAじゃなくて引退勧告を拒否やねんから仕方なくね
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Source: なんJ PRIDE
阪神「うちで引退しないか?」鳥谷「あ、結構なんで他球団行きます」他球団「あ、結構なんで」