引用元: http://tomcat.2ch.sc/test/read.cgi/livejupiter/1564230470/
私はこれまでも、巨人で一番バッティングがいい坂本勇と丸を2、3番に置く打順には反対してきた。これはクリンナップを1人繰り上げただけだが、立ち上がりから大量点を取りにいく欲張り戦術は、日本野球の本質を無視している。
選球眼がよく、バントなどの小技ができる選手を1、2番に置いて相手投手にプレッシャーをかけ、3番以下のクリンナップで掃除(得点)するのが本来の日本の野球だ。
ところが巨人は楽に点を取るため、丸をはじめ昨年のゲレーロなど、大金と巨人のブランド力で毎年のように他チームやアメリカから選手を集めて、4番バッターがそろった“オールスター打線”を組んでいる。
これでは監督も楽なものだが、好不調の波があるバッティングは水物だ。打てないときや1点勝負では、出塁した走者をバントで送って相手にプレッシャーをかける作戦が必要になる。
だが、相手投手から見れば、巨人には「クリンナップの前にバントで走者を二塁や三塁に進められてしまう」というプレッシャーがない。
DeNA、ヤクルトも……伝染する「2番・強打者論」
この「2番・強打者論」は米大リーグで生まれた。典型は「2番・トラウト、3番・大谷」のエンゼルスだが、現在ア・リーグ東地区首位のヤンキースも、大砲ジャッジを2番に据えている。トラウトは12年契約、総額約473億円の大リーグ史上最高給で7月25日現在、打率.296、ホームランはア・リーグトップの33本。一方、ジャッジも2年前に52本塁打を放ったホームラン王だ。
原巨人はいち早くこれを取り入れたが、私が心配なのは、この最新オーダーが他チームにも伝染し始めたことだ。
日本人に合った「日本の野球」を貫け
こんな単純で大味な野球を、巨人だけでなく、資金と戦力に乏しい他のチームがまねたらどうなるか。
そもそも多民族国家のアメリカは、中南米などの外国人選手が3割近くを占めるパワー野球の国である。ところが体力も身体能力も及ばない日本には、1、2番の小技とクリンナップの打力を組み合わせて効果的に得点を重ねる日本野球がある。
最近は何事も流行に左右されることが多いが、指導者には流行に流されない理論がなければうそだ。楽をして結果だけを求めるのではなく、苦労を惜しまず、日本人の体力と能力に合った「日本の野球」を貫くべきだ。
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Source: なんJ PRIDE
広岡達朗氏「楽に点を取ろうと原巨人がいち早く取り入れた2番強打者論が他球団に伝染し始めた」