本当の家族になれた旅

旅行の初日の

ことです。

部屋に入った途端
２匹は
クンクンチェックをして

その後いろちゃんは

迷わず

自分のベッドに
入ったのですが、

ここちゃんはと
言いますと…

部屋に置かれてある
ケージの

狭いトイレコーナーに
入り込んで
しまいました。

たまたまかな？と
思ったけれど

出てきても
またすぐにそこへ

戻っていく
ここちゃん。

「そこが落ち着くの？」

そう思った時、

もしかして

ずっとこんな所に

押し込まれて
いたのかな？と

ここちゃんのこれまでの

生い立ちを想像して

胸が苦しく

なってしまいました。

これを考えたら
いろちゃんだって
同じです。

こどもをさんざん

産まされて

必要がなくなったら
真冬の寒い
山の中に捨てられて。

あんなに臆病で
怖がりなのに

昼も夜も
何日も何日も

恐怖と空腹に耐えながら
さまよっていた。

その姿を
想像するだけで

胸が張り裂けそうに
なります。

夜のお散歩から
戻った
ここちゃんは

もうケージには
戻らないで、

自分のベッドに
入ってくれました。

その姿に
心からほっとして

じんわり嬉しく
なりました。

翌朝、

窓の外には

気球がふわり。

いろちゃんと
ここちゃんの心が

ふわっと
浮かび上がった
気がして

思わず頬が
緩みました。

２日目は
ケージは入らず

まるで
家にいるみたいに

日向を追いかけて
のんびりゴロンとしていた
ここちゃんでした。

この２ヶ月間
目まぐるしく過ぎた
日々の中で、

ようやくここちゃんと

静かに

向き合える時間が

持てたような

気がしています。

ここちゃんへの

愛が深まり

本当の意味で

「家族になれた」と

感じた旅でした。

そして

いろちゃんと

ここちゃんの絆も

深まったと

感じています。

今まで

見たことがなかった

一緒に

水を飲む姿や

一緒に並んで
横になる姿が

何よりもそれを
物語ってくれています。

家族の絆を
深めてくれる旅。

さあ次は
どこへ行こうかな！？

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