
柴犬を押さえ込む三毛猫!教訓のない昔話
いまはいま〜
あるところに
カリカリを数粒のこす
クセがある
柴犬がひっくり返って
おりました。

ひっくり返っていたら
どこからともなく
まだらが
やってきて…

なぜか柴犬に
襲いかかって
おりました。

柴犬は
長い長い
それは美しく長い
手を伸ばし
まだらを
引き離しました。
でも基本的に
面倒くさがりなので
起き上がる気には
なりませんでした。

引き離そうとした
柴手の間を
ぬるっとまだらは
かいくぐり
また襲いかかりました。

さらに美しく長い手は
まだらに食べられて
しまいました。

柴犬はまだらに
なにか文句のひとつでも
言いかけましたが

押さえ込まれ
黙殺されました。
モフモフした者に
モフモフした者が
それはもう
モフモフしておりました。

柴犬は若干
困っていましたが
振り払うほど
めっちゃ嫌でもないし
なによりやっぱり
動くのは
面倒くさかったので
微妙な表情を
浮かべながら
やりすごして
おりましたとさ。
めでたしば
めでたしば。
昔話にはだいたい
教訓がこめられていますが
この話には
特にありません。
だって
むかしばなし ならぬ
むか柴なし 風味だもの。
Source: 柴犬どんぐり
柴犬を押さえ込む三毛猫!教訓のない昔話

