セルジオ越後「30周年の記念試合で“タダ券”2万枚? Jリーグの興行面が心配になるね」
2023年4月14日そのなかで、川崎が13位、鹿島が14位と、上位に予想されたチームが低迷している。ともにチーム作りに苦しんでいると感じる。
川崎は三笘や守田、田中ら中心選手が次々と抜けたうえに、今季は守備の要である谷口も海外に移籍した。また、頼りになる助っ人のダミアンやジェジエウの負傷も響いたのだろう。
鹿島は昨年、それまでのブラジル人指揮官の方針を転換して、初の欧州路線でスイス人監督を招聘したけど、シーズン途中で契約解除。彼のもとでコーチだった岩政監督がチームを率いている。ただ、今季は開幕前のトレーニングマッチでJ2勢に敗れるなど、難しい状況が続いているね。
両チームに共通しているのが、補強が上手くいっていない点だと思う。効果的な選手獲得ができているのは横浜くらいだが、“名門チーム”が見当たらないのはリーグ全体の問題だとも感じる。
例えば、横浜で西村が台頭したら他チームが獲得する、といった話が出てこないように、移籍が活発に行なわれていない。世間を騒がせるような助っ人では、柏のオルンガを最後に、思い出せない。
神戸にイニエスタがいるけど、出場時間が限られているし、鳥栖のトーレス以来、海外のスター選手獲得の動きも聞こえてこない。有望な日本人選手が次々と海外に挑戦するなかで、Jリーグから勢いが感じられないのが気がかりだ。
5月には国立競技場で「30周年記念スペシャルマッチ」として、12日にFC東京対川崎、14日に鹿島対名古屋が行なわれるけど、この2試合には計2万人が無料招待されるという。普段はサッカーを見に来ない人がスタジアムに足を運びやすくなるだろうし、記念試合を大観客にしようとする試みは納得できる。
ただ、厳しい言い方になるけど、“タダ券”を配るのは、興行的に上手くいっていない証拠じゃないかな。FC東京、川崎、鹿島、名古屋と4チームとも強豪だから、チケットが簡単に売り切れるくらいの注目度が欲しい。
“タダ券”で来てくれたお客さんが、その次にお金を払ってでも行きたいと思ってくれるのだろうか。「Jリーグは無料なら見てもいい」と思われる危険性にも、気をつけないといけない。
日本が優勝したWBCの影響も大きいのだろうけど、今はテレビの情報番組では朝から晩までエンゼルスの大谷選手の話題が取り上げられている。また、ダルビッシュ選手や村上選手のような、人気も実力もある存在がいて、羨ましくなってしまう。
野球とサッカーで対立する必要はないけれど、テレビや新聞はスポーツを扱うスペースが限られている。プロは結果が全てだから、注目度も含めて取り上げられる大きさはとても重要だ。
Jリーグには華やかで注目された過去がある。昔が良いと思うのは、今が良くないということでもある。30周年を機に、リーグを盛り上げるための議論はもっともっと必要なのではないか。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2eb7effef87c5feb4518781208cbb79a84dbfc43
SOCCER DIGEST Web
200万枚くらいバラ蒔かないと
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Source: SAMURAI Footballers
セルジオ越後「30周年の記念試合で“タダ券”2万枚? Jリーグの興行面が心配になるね」