<城彰二>トルシエジャパン選出も…鬼の形相でチームメートを罵倒「おい!しっかり(クロスを)上げろよ!ふざけんなよ!」
2022年1月26日【写真】ユニホーム売り上げ200万枚! 日韓W杯での中田ヒデ
そんな大会前の練習でのことだ。左右サイドからのクロスにゴール前でFW陣が合わせるというトレーニング中に城は突然、チームメートにマジ切れ。何度もゴール前に走り込むもシュートできるようなパスが供給されなかったことに鬼の形相を見せ「おい! ちゃんとやってくれよ! これじゃ練習にならないよ! しっかり(クロスを)上げろよ! ふざけんなよ!」と怒鳴りつけた。
グラウンドにいたイレブンはあまりのけんまくに戸惑うばかり。周囲を囲うように練習を見ていた報道陣もざわつくなど、一気にピリピリムードに包まれた。実際、城の言うように練習ながらもパスの精度が極端に悪かったのは事実だが、普段は温厚なストライカーが同僚に激怒したのは珍しいこと。当時、この背景にはさまざまな事情があったとみられていた。
城はカズことFW三浦知良が落選したフランスW杯にエースとして臨むもいいところがなく無得点。1次リーグ敗退の戦犯にされた。W杯から帰国した際の空港では水を浴びせられるなど批判の矢面に立たされた。それでもJ1横浜Mで再起。00年1月にスペイン1部バリャドリードへレンタル移籍するも15試合で2得点と成績はいまひとつだった。契約延長が決まっておらず、国際舞台で自身のプレーをアピールし、再評価してもらう必要があった。
さらには日本のエースとしてもう一度、真価を見せつけたいという意向もあった。02年W杯に向けたサバイバルを勝ち抜くことはもちろん、同年秋のシドニー五輪にオーバーエージ枠での選出がささやかれており、自身のパフォーマンスを五輪代表と兼務するトルシエ監督に見せつけたかった。こうした事情を抱えながら臨んだ日本代表の練習でうまくいかず、イライラを募らせたわけだ。
そんな中で迎えたハッサン2世杯の初戦フランス戦では出番なしに終わったものの、3位決定戦ジャマイカ戦ではスタメン出場。エースとしての存在を改めて誇示するプレーで2ゴールを決め、4―0の勝利に貢献した。城は当時「スペインでの経験が生きている。体の強い選手と対戦しているから」と誇らしげに語っていた。
残念ながらスペイン残留はかなわず、城は横浜Mに復帰。ただケガなどもあって精彩を欠き、01年を最後に代表に招集されることはなく、02年W杯出場も逃した。ジャマイカ戦の得点が代表ラストゴールとなったが、日本代表で一時代を築いた選手だった。
東京スポーツ
https://news.yahoo.co.jp/articles/464b581f921f05cb67eee22fde2533cd5e069f48
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Source: samuraigoal
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