サガン鳥栖前監督キン･ミョンヒさん「トップチームの選手に手を出した覚えはない」

サッカーＪ１、サガン鳥栖のキン・ミョンヒ前監督が、選手などに対し暴力や暴言といったパワーハラスメント行為を繰り返していたとして、Ｊリーグはキン前監督を８試合の公式戦出場資格停止とけん責の処分としました。

サッカーＪ１のサガン鳥栖のキン前監督は、ことし６月の練習で選手に足払いをして転倒させたとして、クラブから３試合の指揮資格停止処分を受けましたが、その後、ほかにもパワハラがあったと
指摘する告発文が届き、Ｊリーグが調査に乗り出しました。

Ｊリーグが外部の弁護士とともに、ことし９月から３か月余りかけてクラブ関係者９０人に対して
聞き取った調査結果によりますと、去年からことしにかけて選手のプレーや
態度に不満を感じた際などに、キン前監督が選手に対し胸ぐらをつかんで髪を引っ張る、
足を強く蹴る、平手打ちするなど、暴力的な言動を少なくとも８回行っていたと認定しました。

また、おととしからことしにかけて、練習や公式戦、ミーティングなどで若手選手などに対し、
「死ね」「殺すぞ」などと暴言を吐いたほか、スタッフに対しても暴力や暴言行為に及んだことが複数回確認されたということです。

キン前監督は、サガンの１８歳以下のチームを指揮していた４年前の２０１７年ごろから、
暴力や暴言に及んでいて常態化していたということです。

キン監督は、調査に対し「トップチームの選手に手を出した覚えはない。
スタッフを殴ったりした覚えはない」などと話したということです。

ただ、Ｊリーグは「多くのチーム関係者の話などを総合的に判断すれば認定できる」として、キン前監督がパワハラ行為を繰り返していたことを認め、キン前監督を８試合の公式戦の出場資格停止とけん責の処分としました。

また、サガン鳥栖については、最初の処分の対象となった選手への足払いの事案より前にも、
暴行や暴言があったという指摘がその後のアンケートで複数あったにもかかわらず、
十分な調査を行わなかったなどとして、罰金３００万円とけん責の処分にしました。

Ｊリーグの村井満チェアマンは「理由のいかんによらずハラスメント、暴言や暴力は一切許されない。
トップのプロリーグとして、子どもたちやほかのスポーツにも大きな影響力を持っているので、
高い倫理観を持って臨まないといけない」と話していました。

12/31 11:00