英紙記者「男子サッカーは五輪に不必要!」
2021年7月27日 「オリンピックサッカーが何なのかは、誰もよく分かっていない」
久保建英や堂安律といった若きタレントに、吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航のオーバーエイジ3人の経験が絶妙に嚙み合い、開幕2連勝と日本中で盛り上がりを見せている五輪男子サッカー。しかし、世界的にはどうなのか――。少なくとも英紙『The Guardian』のひとりの記者は肯定的には捉えていないようだ。
ジョナサン・リュー氏は同紙で「男子サッカーは、もはやオリンピックに残るにはふさわしくない」と題し、独自の見解を提示。まずはロンドン五輪の際の象徴的な出来事を回想し、イギリスではその序列がいかに低いものであるかを訴えている。
中略
目下開催中の東京五輪においても、いたずらに選手を疲れさせるだけだと切り捨てている。
「同様に、最近のオリンピック男子サッカーが基本的に無意味であることを理解するのに、必ずしもイギリスという狭いフィルターを通して東京での出来事を見る必要はない。確かに面白い瞬間もいくつかあった。リシャルリソンがドイツ戦でハットトリックを達成したブラジル、この大会が本当に重要だと思われる数少ない国(ホンジュラス、韓国、開催国)の献身と情熱。
スペインは、ペドリ、マルコ・アセンシオ、パウ・トーレス、ダニ・オルモなど、ほぼ国際的に通用するメンバーを送り込み、フランスは35歳のティグレスのストライカー、アンドレ=ピエール・ジニャクほか、アカデミーの有望株を揃える。それにニュージーランドは、クリス・ウッドとウィンストン・リードを招集し、マンチェスター・ユナイテッドは、エリック・バイリーを数週間コートジボワールに預けることに満足しているようだ。
だが、これらのことに何の意味があるのだろうか?遠く離れた様々なサテライト会場で、すでにパンパンのオリンピックプログラムを膨らませること以外に、何をもたらすのだろうか?ただでさえぎっしり詰まっているサッカーのカレンダーに、さらにいくつかの試合を詰め込むだけだ。オリンピックサッカーが何なのかは、誰もよく分かっていない」
欧州諸国のプレシーズンの真っ只中に行なわれ、招集を巡っては毎度、代表とクラブ側と衝突。その結果、五輪サッカーは金メダルを争う世界最高峰の戦いながら、多くのチームがベストメンバーを揃えられないというパラドックスを抱えている。そうした状況を見かね、リュ―氏は「カレンダーに専用の枠の設置や、オーバーエイジの廃止」といった具体的な改革案も挙げているが…。今後何かしらの動きはあるのだろうか。
ワールドカップで十分
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Source: SAMURAI Footballers
英紙記者「男子サッカーは五輪に不必要!」