森本貴幸がひき逃げ逮捕の衝撃…海外のユルすぎる「飲酒運転事情」
2021年3月20日FRIDAY
森本貴幸がひき逃げ逮捕の衝撃…海外のユルすぎる「飲酒運転事情」
2011年、イタリアのカターニャ在籍時に試合中に頭を抱える森本貴幸(写真:アフロ)
2月17日、驚きのニュースがネット上を飛び交った。今年2月からパラグアイ1部スポルティボ・ルケーニョでプレーする元日本代表FW森本貴幸が現地で飲酒ひき逃げ事故を起こし、逮捕された。現地メディアABCが掲載していた写真によれば、森本の運転していた車と、ぶつかったバイクの両方が大きく破損しており決して小さな事故ではなかったことがうかがえる。森本はその後逮捕、保釈済み。被害者にバイクや治療費の支払いを申し出て、これが受け入れられ、すでに示談が成立したという情報もある。
◆森本が免許を取ったイタリアは「ワインをグラスで1、2杯なら問題ない」
相手にも森本にも怪我がなかったと報じられているのが何よりの救いだが、あってはならないひどい事故で、森本は猛省を促したいし、償えるものは全て償うしかない。これが日本であれば、選手生命の危機にさらされていただろう。
今回の場合、森本に情状酌量の余地はないが、飲酒運転の定義はその国によって違うのは確かだ。報道によれば森本から検出されたのは呼気1リットルあたり0.41ミリグラムのアルコールだという。日本では0.15ミリグラム以上から免許停止や罰金など罰則が定められており、その基準でいくと大幅に超えている。ただ、18歳でイタリアのカターニャに移籍した森本が運転免許を初めて取得したのは、日本ではなくてカターニャだった。
イタリアでは日本ほど酒気帯び運転や、飲酒運転に厳しくなく、「ワインをグラスで1、2杯程度であれば問題ない」という認識が一般的。アルコール検査でも0.5ミリグラムまでであれば、検出されても法律上罰金さえも課されない。欧州在住のサッカー関係者はこう明かす。
「森本選手がイタリアにいたときから飲酒運転していた、という話は聞いたことないです。むしろとても真面目だ、という話の方が多かった。ただ、ヨーロッパの選手はシーズン中に酒を一滴も口にしない選手がいる一方、頻繁にパーティーに顔を出す選手もいて、代表クラスで逮捕されるニュースも見ます。お酒に対する認識が日本と比べると全然ゆるいんですよ」
イタリアで免許取得時に得た知識は、さすがに日本では無理だろうがパラグアイでは通用すると、森本が勝手に解釈してしまった可能性は高い。パラグアイでもイタリア同様に飲酒運転に対しては寛容な風土だという。
ただ、そもそもイタリア人にしろ、パラグアイ人にしろ、日本人よりも酒に強いという大前提があってこそ、酒に寛容な風土や法的な罰則規定だ。現在32歳の森本が自分に影響のない酒量を把握せずに、そのラインを超えたのだとすれば残念という以外にない。また、飲酒以前に運転、交通法規に関しても日本とパラグアイでは感覚や解釈が違うというのは想像に難くない。ただ、そんなことはわかっていたはずで、安全のために運転手をつけるなどの選択肢もあったはずだ。
◆大好きな家族のためにも守るべき「安全」
森本は昨年9月に、シーズン半ばながら契約を解除しJ2のアビスパ福岡を退団した。その後、移籍先を模索しギリシャ3部のAEPコザニに加入。ところが新型コロナウイルスの影響で試合はおろか練習さえままならない状態に陥る。福岡からのシーズン途中退団、元日本代表でまだ32歳にも関わらずギリシャ3部への移籍ときくと突拍子もない行動のようにも見えるが、本気でもうひと花咲かせたいという意欲は強かった。
実際に、チーム練習ができない間は、スペインに行き香川真司と合同練習を行うプランもあったほどだ。これは、クラブが公式にリリースを出すほど実現にむかったプランだったが、新型コロナの影響で、出入国の状況が厳しく断念。本来はギリシャ3部を皮切りに欧州でのステップアップを望んでいたが、公式戦さえできないまま今年1月末に退団し、パラグアイへと新天地を求めたという経緯だ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c926b125cc5c90bbcd28fe98b89be7639368512d
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Source: samuraigoal
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