スペイン流のサッカーは限界を迎えたという風潮
2020年8月18日CL4強に1チームも進めず。スペイン流のサッカーは限界を迎えたのか
https://www.footballista.jp/news/95446
UEFAチャンピオンズリーグでレアル・マドリーがマンチェスター・シティに、アトレティコ・マドリーがRBライプツィヒに
バルセロナがバイエルンに敗れ、スペインである議論が起きている。
「スペイン勢は、欧州の流れに取り残されていこうとしているのか」
■リズムの遅いサッカーは時代遅れ?
国籍ではなく戦術面に注目すれば、スペイン勢のリズムの遅いサッカーは時代遅れになりつつある、という前兆かもしれない。
リーガでもインテンシティが高く、ボール出しにプレスをかけてくるエイバルやヘタフェ、グラナダ、オサスナのようなチームはあり、増加傾向なのだが、いずれもテクニック不足を補うための手段として使われている。
Rマドリーやバルセロナ、Aマドリーの3強からすれば、かわしていればいずれ相手は息切れし、最後はクオリティの優位で勝てる、という計算が立つ。
だが、マンチェスターCやライプツィヒ、バイエルンのようにテクニックがあり、かつ高リズムのチームはない。
後ろから繋ぎ、こちらがプレスをかけようすればかわされて自陣に釘付けにされ、こちらがボール出しをしようとすればプレスをかけられ、やはり自陣から出られない。
ポゼッションとハイプレスを両立させた戦術に内容で圧倒され、その当然の帰結として敗れたのが今回のCLだった。
唯一、セビージャがハイテンポのサッカーを実践しているが、90分間続けるわけではないし、勝ったものの押し込まれたUEFAヨーロッパリーグのマンチェスターU戦を見る限り
戦術的な優位に立っているとは言えないだろう。
■テクニックの優位も幻想か
リズムの優位に対抗するものとしてスペインで常に言われているのが、テクニックの優位。つ
まり、パスを繋いでリズムを落とすことだ。だが、そのテクニックの優位は幻かもしれない。
プレスにさらされた時のRマドリーやバルセロナのボール出しの拙さはどうだ。プレスは心理的な重圧でもあり、焦って力を出せなかったという面を差し引いても
パスミス、トラップミスの連発には目を覆いたくなった。同時に、それはボール出しがパターンとして確立されていない戦術的な未熟さも明らかにしていた。
リーガは2強に対抗していくことで強くなっていった。だが、今季と昨季の優勝チームの勝ち点87は、08-07シーズン以来の低水準である。
3強以外のチームが力を付けたのかしれないが、3強のレベル低下は否定できないだろう。
監督交代が必至のバルセロナ、戦術的な行き詰まり感のあるシメオネのAマドリー。
タレントにハードワークさせるジダンのRマドリーにしても、戦術的な修正はあっても意識改革という意味合いが強かった。
新シーズンの3強がどうなるか、欧州カップ戦がどうなるか、ルイス・エンリケ率いる代表も同じように取り残されるのか。注目していきたい。
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Source: SAMURAI Footballers
スペイン流のサッカーは限界を迎えたという風潮