日本の子供サッカーは練習しすぎ? 休息と広い世界、ドイツの指導法。
2020年3月10日サッカークリニックや指導者講習会、保護者向け講演会を実施している。ドイツでサッカー指導者として活動し、
それを伝える機会があることを意義深く思っている。
これまでに訪れた場所は全部で20都道府県になる。どこに行ってもよく受ける質問に、「おすすめの自主トレメニューは?」
「練習がないときどんな取り組みをするのが大事?」というものがある。
さて、皆さんはどうお考えだろう?
日本では「1日休むとその遅れを取り戻すのに倍の時間が必要になる」という話が主流かもしれない。サッカーだけではなく他のスポーツ、
音楽や芸術の世界でも、「他の人が休んでいる間にどれだけ頑張れるかが重要だ」といった考え方が、まことしやかにささやかれている。
だから、チーム練習がないときは自主練習に励んで差をつけようとするし、スクールに通う小学生も数多い。高学年の子どもに限らず、
低学年の子どもでさえ毎日のように練習をしていることが珍しくない。
余白の時間が十分あるからこそ。
「うまくなるために」
「プロになる夢をかなえるために」
言いようはいくらでもある。大人から「そうすることが大切なんだよ」と言われたら、子どもは「そうか」としか思えない。
親やコーチに頑張れと言われるから頑張る。だけど、毎日毎日スケジュールに追われる生活を送っているなか、
気がつくとなんのために頑張っているのかわからなくなっている子供はいないだろうか。
サッカーが好きで始めて頑張っていたはずなのに、「サッカー、好き?」と聞かれてすぐ「うん!」と言えない子どもが増えている。
それは、なぜなのだろうか?
人の体も、心も、頭も、やればやるほど強くなるわけではない。余白の時間が十分あるからこそ、それまでの取り組みが成長につながるのだ。
“やりすぎ”は百害あって一利なし。
体を回復させ、強化させるための時間があるから強くなる。言い換えれば、休む時間と環境が十分にないと成長はない。
無理の積み重ねは怪我に直結する。激しいスケジュールをやりくりするにはどこかでパワーをセーブせざるを得ないし、
それが習慣になると自分の全力を出すことができなくなる。成長段階の子どもたちにとっての“やりすぎ”は、百害あって一利なしだ。
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Source: samuraigoal
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