日本代表に加えたい外国籍Jリーガー
2019年9月27日先のパラグアイ戦、ミャンマー戦に招集された日本代表23人の中で、海外組の数は19人に及んだ。彼らは日本に帰国して1試合、ミャンマーに移動して1試合を戦い、そして欧州に戻っていった。
一方、日本でいまW杯が開催されているラグビーは、日本代表30人中15人が外国出身者だ。サッカーをはじめとするそれ以外の競技と代表チームのコンセプトに違いがある。そこに違和感を覚える人がいても不思議はない。しかしである。彼らは全員、トップリーグのチームに所属しているサッカー的に言えば国内組だ。
23人中19人が海外組で占められるサッカーと、30人中15人が外国出身者ながら、30人全員が国内組であるラグビーと。違和感を抱くのはどちらかと言えば、いい勝負になってきている。
重要なのはルーツなのか、いまいる場所なのか。
ルーツを重視するサッカーだが、この流れで行くと近い将来、代表チームの国内組はゼロになる可能性がある。全員海外組。となると、日本在住者はスタッフのみ。監督とコーチだけになる。彼らは通常、日本にいて海外でプレーする選手の現状をチェックできるのかという話になる。親善マッチを9割方国内で戦っているいまの代表戦の在り方にも、違和感を抱かざるを得なくなる。このスタイルで強化は進むのか。
一方、海外組の中で、それぞれがプレーしている国の代表チームに入れそうな選手は、率直に言って誰一人いない。久保建英がスペイン代表になれるかと言えば、いまの時点ではノーだ。にもかかわらず、増加の一途を辿る海外組を見ていると、むしろラグビーの方があるべき姿に見えてくる。
一方、Jリーグに、実力的に日本代表に入れそうな外国人選手は多数いる。滞在歴が3年以上というラグビーに用いられている規定を外せば、枠の半分ぐらいは直ぐに埋まるだろう。
ラグビーは外国出身選手の顔がいま露出しやすい状態にある。W杯で活躍すればするほど、その知名度、認知度は上昇する。それに引き替えJリーグで活躍している外国人選手は……と、その姿が忍びなく見えてくる。脚光はもっと当てられるべきなのだ。
いま、Jリーグでプレーする外国人選手の中で、日本代表に加えたくなる外国人選手は誰か。ラグビーW杯日本開催を記念して、まずはラグビー的な条件に適う選手からリストアップしてみたい。
最上位に来る選手は誰か。日本代表でキャプテンを任せることができそうな、サッカー版のリーチ・マイケルは誰かといえば、それはレオ・シルバ(鹿島アントラーズ)だろう。2013年に来日。アルビレックス新潟で4シーズンを送った後、2017年、鹿島に移籍。現在そこで3シーズン目(通算7シーズン目)を送っているが、Jリーグのベスト11に輝いた過去はわずか1回(2014年)。2013年から現在に至るまでJリーグのベスト11に輝いてきた選手と、レオ・シルバの力量を比較すれば、選者の見る目に思わず疑問を抱きたくなる。格が違うだろと言いたくなる。
鹿島はアジアチャンピオンズリーグ準々決勝で広州恒大に通算スコア1-1、アウェーゴールルールの差で惜敗したが、レオ・シルバのプレーは光った。相手の広州恒大にはパウリーニョがいた。つい1、2年前までバルサでプレーしていたブラジル代表選手。知名度の高い実力者であるが、レオ・シルバは、それさえも上回るプレーでチームを牽引した。得点も叩き出している。
所属選手が続々と海外組に転じていく中、鹿島がなおコンスタントに上位を維持していられるのは、このブラジル人選手の存在と深い関係がある。チームの屋台骨を支えるキャプテンと呼びたくなる大黒柱なのだ。「ルーツなのか、いまいる場所なのか問題」に一石を投じる貴重なサンプルと言ってもいいほどだ。
レオ・シルバ率いる鹿島に現在、勝ち点1差で先行しているFC東京も、一人の突出した外国人選手に支えられている。2016年柏レイソルに入団。昨年からFC東京でプレーするストライカー、ディエゴ・オリベイラだ。今季これまで叩き出したゴール数は13で、得点ランキングは首位タイ。彼のいないFC東京は考えられない状態にある。
2トップを共に張る永井謙佑は日本代表に抜擢され、それなりに話題を集めているが、それ以上の存在であるディエゴ・オリベイラに脚光が当たる機会はあまりにも少ない。
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https://news.yahoo.co.jp/byline/sugiyamashigeki/20190927-00144337/
>違和感を抱くのはどちらかと言えば、いい勝負になってきている。
そうか?
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Source: SAMURAI Footballers
日本代表に加えたい外国籍Jリーガー