日本サッカー界の「金の卵」たちが祖国を離れ中東へと渡る理由
2019年5月15日1: 豆次郎 ★ 2019/05/14(火) 21:42:36.43 ID:OaePQhma9
「本当に世界のトッププレーヤーを目指すなら、日本で練習していては遅すぎる。いま、中東の育成機関には、欧州から有名クラブのスカウトが視察に来ています。僕もここで世界レベルの指導を受けて、欧州で活躍できるような選手になりたいんです」
こう話すのはUAEのアスリート育成機関SSS(スパニッシュ・サッカー・スクール)でトレーニングに励む中村優心さん。現在15歳の彼は、1年前からUAEに移住し、プロサッカー選手を目指している。
いま、Jリーグの育成機関からJリーグを目指すのではなく、一段飛びで海外にわたり、海外のリーグでプロになることを目標とする若者たちが増えている。その中でもひときわ「移住先」として注目を集めるのが、UAEやカタールといった中東諸国である。
前回記事で、筆者はUAEとカタールが、国を挙げてサッカー強化に力を注いでおり、急速に成長していることを紹介した(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/63827)。両国が創設したSSSと「アスパイア・アカデミー」という2つの育成機関は、いま、世界中から集められた将来有望なサッカーキッズたちが在籍していることでも注目を集めている。特にアフリカ系や中東諸国の占める割合いが多いのだが、実は6名の日本人も在籍し、未来のトッププレーヤーたちとしのぎを削っているのだ。
彼らはいずれもJユースやそれに準ずるクラブの所属していた若者だったが、UAEの地からヨーロッパでプロを目指すという人生を選んだ。下は8歳、最年長は15歳といわゆる「育成年代」と呼ばれる年齢ながらも、早々と海外に拠点を移している。なぜ彼らは、中東へと向かったのか。彼らの声に耳を傾けると、輝かしい未来が見えてくるとともに、日本サッカー界が抱える構造的な課題が浮かび上がってきた。
「本当のトップを目指すなら、日本のスピード感だと遅すぎる。世界を見渡せば10代後半にはトップクラブで活躍する選手も多い中、日本だと現状、早い選手でも20歳前後にならないと欧州のクラブへの移籍は難しい。その年齢で欧州サッカーに慣れる作業をしても間に合わない。このロスは、さらなる高みを目指すなかで致命的な差だと考えたんです」
UAEの選手育成プログラムであるSSS(スパニッシュ・サッカー・スクール)最年長日本人の中村優心(15)は約1年前から日本を離れUAEで「サッカー留学」を続けている。中村はJリーグAC長野パルセイロの下部組織に所属し、日本でも将来を有望視されていた選手だ。だが、その環境や日本での生活を捨ててまでSSSのプロ育成プログラム(Altorendimiento)のセレクションを受け、合格を勝ち取った。
日本でプロを目指すという未練を断ち、UAEに渡ったその理由が興味深い。
「僕は将来ヨーロッパのサッカークラブで活躍し、そこから日本代表入りしたいという明確な目標があるんです。それを踏まえて自分の未来を考えると、SSSに入ることが最善の選択だったんです。とにかく、『上』を目指せるスピードが全然違うんですね。
日本だと、まずJリーグの下部組織に所属していても、欧州クラブのスカウトの目に留まる機会がほとんどありません。欧州へと渡るためのルートもとても限られています。誰かパイプを持っている人を通してでなければ、ヨーロッパへの道は拓けない。間にあるクッションが多すぎるんですね。
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Source: samuraigoal
日本サッカー界の「金の卵」たちが祖国を離れ中東へと渡る理由